プチ解説
皆さんこんにちは!Diagramer(図解する人)の髙野です。これまでたくさんの「デザイン思考」に関する図解をしてきました。既にお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、デザイン思考は人によっての解釈が大きくことなります。ある人は「マインドセットだ!」ある人は「ツールだ!」ある人は「イノベーションを起こすために必要だ!」という感じで統一されているわけではありません。
※『デザイン思考』関連の過去記事はコチラ♪
そして今回はハーバード大学デザイン大学院で都市デザインを学んだ各務太郎氏の考えるデザイン思考を書いた本『デザイン思考の先を行くもの』を図解します。
インパクト
いきなりデザイン思考を否定するようなインパクトのあるタイトルが目を惹きますが、本書中に記載があるとおり、デザイン思考にケンカを売っているわけではありません。彼はデザイン思考は0から1を生むようなイノベーションを起こすためのツールではなく、PDCAのように1→10のための改善ツールだと主張します。
元々はデザイナーの思考を発想法を構造化しようとして1991年にハーバード大学のピーター・ロウが出版した「Design Thinking」という本がデザイン思考という言葉の発祥だが、スタンフォードのd.schoolをどうしてもイメージしがちですけどね。
読みやすさ
では「デザイン思考の先を行くもの」はなんなのか、それは「スペキュラティブ・デザイン」だと本書では語られています。スペキュラティブ・デザインとは「未来をどうしたいのか」を描く思考法です。0→1のためには自らがどんな未来にしたいのかを起点に発想をする必要があります。既に予想されている未来のためのアイデアはとっくの昔に誰かがやっていることなのです。
本書の構成は見開きの左ページが図や写真、右ページに解説となっていて、大変読みやすくなっています。
学び
自分の中の「デザイン思考」に対する理解をより一層深めることができました。また、「見立てる力」とは専門性や得意分野のフィルターを通して全く違う分野を覗いてみると、他の人には見ることのできない全く違う世界が見えてくることです。この力は0→1の発想法として使うことができ、複数人の専門家が集まることで起こりやすくなります。
様々なバックグラウンドの人材が集まる慶應SDMではまさにこの「見立てる力」の実践の場となっており、日々発想力を鍛えることができているんだなと改めて実感しました。
メッセージ
繰り返しになりますが各務太郎氏は決してデザイン思考を否定しているわけではなく、デザイン思考はスペキュラティブ・デザインや見立てる力と組み合わせることでより強力に発想を行うことができると語っています。
影響力
本書の後半には「見立てる力」のスピードと発想力を向上させるためのMissionが記載されており、社会実装するための思考を意識して鍛えることができるようになっています。かなり実用的にアイディエーションを行うことができる方法が説明されています。
髙野's OPINION
時代の最先端だと思っていたデザイン思考でしたが早くも次のトレンドが起こりそうですね。そもそもデザイン思考を瞬間風速的なバズワードくらいにしか考えていない企業が多すぎます。その程度の理解でデザイン思考つかってもうまくいかないなどと嘆いている姿をみるとなんとも情けなくなります。
慶應SDMで聴いた話ですが、デザイン思考は元々ロジカルのエリート集団であるスタンフォードの学生が使うものです。この数カ月のPBLを通じてロジカルシンキングの基礎が身についていないうちにデザイン思考を使おうとしても上手くいかないことを実感しました。
まずはしっかりロジカルシンキングを磨いてからイノベーションの発想法を駆使していけると、立派なイノベーターになれるかもしれませんね!
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