プチ解説
今回は読者の方からリクエストで『リカードの比較優位』を図解します。(あばモゲてるさんリクエストありがとうございます!遅くなってしまってごめんなさい!)今回はトレンド図解にもかかわらず、特別ゲストとしてブラック・ジャックさんとピノコさんをお呼びしました。お二人の同棲生活から「比較優位」がなぜ役に立つのかを見てみましょう。
あらすじ
一つ屋根の下に二人で暮らしているブラック・ジャックとピノコだが、最近はブラック・ジャックが多忙のために家事がおろそかになっていた。毎日インスタントの食事に飽きてしまったピノコは自分も家事を手伝うと言い出した。そこで二人は効率的に家事を進めるために役割分担を『リカードの比較優位』を使って決めようとしていた。
①2人の能力を確認してみた
早速2人は普段、どれくらいの速さで「炊事」と「洗濯」ができているか確認することにした。
・ブラック・ジャック・・・炊事:1H 洗濯:2H
・ピノコ ・・・炊事:2H 洗濯:3H
流石はブラック・ジャック、家事も優秀なようです笑。仕事だけじゃくなく、家事もデキる男ってカッコいいですよね~。
②能力はどちらが優秀?
炊事についても、洗濯についても、どちらもピノコよりブラック・ジャックのほうが素早くこなせるようですね。このことから「ブラック・ジャックはピノコに対し、絶対優位である」ということが言えます。
③お互いが得意な家事は?
炊事も洗濯もブラック・ジャックに負けてしまい、半べそのピノコですが、彼女の”得意”な家事はどちらなのでしょうか?ここで二人の洗濯にかかる時間が炊事にかかる時間の何倍かを見てみましょう。
・ブラック・ジャック・・・2倍
・ピノコ ・・・1.5倍
つまりブラック・ジャックは炊事の2倍の時間がかかってしまう洗濯をピノコは1.5倍の時間で終わらせることができるので、以下のことが言えるようになります。
・ブラック・ジャック・・・洗濯よりも炊事が得意! ⇒ 「炊事に比較優位を持つ」
・ピノコ ・・・炊事よりも洗濯が得意! ⇒ 「洗濯に比較優位を持つ」
④最適な役割分担は?
お互いの得意分野がわかったところで役割分担を以下のケースに分けて考えてみましょう。ちなみに1週間で二人が家事に使える時間はそれぞれ18時間ずつ。ブラック・ジャックはともかく、ピノコも遊ぶのに忙しいみたいです笑。
・Case①・・・結局、家事については全般が優秀なブラック・ジャックへ任せて、ピノコには自分の時間でできる限り頑張ってもらおう
・Case②・・・お互いの得意な家事がわかったことだし、得意なことだけやってもらおう
それぞれのケースでこなすことができた「炊事」と「洗濯」の合計回数は以下となりました!
Case①・・・合計21回
Case②・・・合計24回
なんと優秀なブラック・ジャックに任せっきりにするのではなく、お互いが得意なこと(比較優位)を役割分担したほうが、全体の効率がよくなることがわかりました。これ以来、ブラック・ジャックは料理を、ピノコは洗濯をする日々が続きましたとさ。
今回はブラック・ジャック家の家事を題材にしましたが、本来「比較優位」は貿易の場面で、国と国との間で使われています。例えば、自動車を作るのが得意な国と家具を作るのが得意な両国が手を組めば、お互いの国の生産性を向上させることができますよね。
「絶対優位」で劣ってしまったからと言って悲観する必要はありません!案外、皆さんの身の回りでも「比較優位」を使って効率よく生活できることがあるかもしれませんよ?!
リクエスト本当にありがとうございました!!まだまだ皆様からの図解リクエストお待ちしてますよ!!
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ではまた!